プロローグ

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暗い闇の中に一人の男が立っている。 足元にほの白い光…魔法陣が描かれて不気味に男の顔を照らす。 その表情は狂気にうち震え、呪文を唱えている。 不意に魔法陣がまばゆい光に包まれた。 男は歓喜の表情を浮かべ ―やっと、私をないがしろにしてきたこの国、この世界に復讐が出来る― 「封印されし神よ…私の肉体に宿りて我が願いを…!」 魔法陣に召喚されたモノに向かい叫んだとたん、男の体は砂となって崩れた。 その魔法陣の中から人影が現れ 「我を開放したのは感謝に値するが、貴様の願いなぞ我には興味の無い事…」 砂の山となった男に向かい冷然と吐き捨てる。と、不意に憎悪を剥き出し 「まずは、あの者共…永き間我を封印したあの者共に制裁を加えねばな…!」 残虐な笑みを浮かべ忽然と姿を消した。 そう、砂になって死んだ男は古に封印された邪神を復活させたのだった。
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