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事の発端は舞斗の家に届いたある荷物だった。送り主は舞斗の祖父、御波 創蔵(ごなみ そうぞう)。見かけはなんの変哲もない荷物だが、一つ異常な点があった。
「…でかっ」
宅配業者が帰った後、舞斗の口から思わず出た第一声である。
確かに大きい荷物だ。人の一人や二人は簡単に入りそうである。
「あの爺さんめ、今度は何を送りつけてきやがった」
祖父・創蔵は以前から変わった品物を度々、舞斗に『プレゼント』していた。最も舞斗の方は有難迷惑としか思っていなかった様だが。
曰くどこぞの部族に伝わる神聖な仮面。曰くこの世の全てを記した予言書。その他もろもろ。
早い話どれもこれもインチキ臭いガラクタばかりだったのだ。神聖な仮面とやらはどう見ても呪いのアイテムだったし、予言書はボロボロで確かに古そうな古文書だったが、この世の全てが書かれていると詠うわりには数ページしかなかった。
今回もその類だろうが大きさは今までに無いものだ。さてどうしてくれようと考えていると―
「ん?」
携帯に着信が入る。見ればタイミングの良いことに祖父からである。
「ちょうどいい、直接問い正してやる」
舞斗は通話ボタンを押した。
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