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父・泰彦は水産大学・海洋生物学の教授で威厳がある一方で娘思いの優しい一面もあるが、冒頭にあるここ数年のサキのことで複雑な気持ちを隠せない。
父は洋服ダンスの前でネクタイを締めて仕事に出かける支度をしている。
母『お父さん!!そろそろサキを許してあげても…
サキも新しい道を歩いて子供と二人で生きる決意をしたんですから、私たちは暖かく見守ってあげるしかないでしょう。』
父『何を許せと言うんだ?『アメリカ人とはやめなさい』と反対した私の忠告を無視して勝手に出て行った。案の定うまくいかなかった。』
弟『トミーさんだって間違っていたかもしれない。でもきっと事情があったんだ。二人のことは二人にしか分からないよ二人で決めたことだから辛いのは姉ちゃんなんだ。』
父『事情?結婚したこともないお前が一人前の口を叩くんじゃない。
いいか和則!!結婚はそんなに甘いものじゃない。浮気をして酒に溺れギャンブルにハマり、借金をこしらえた男なんぞ、男の風上にも置けない。お前もあんな男の真似などするな!』
弟『何だとオヤジな!!そんな言い方はあんまりだ!』
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