3話 公演開始

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現在1時50分。 一人の若い男が、○○駅の路地裏の、居酒屋の玄関で眠っていた。 「うっ…くそー飲み過ぎたよ💦頭いてぇ。つか、もう電車もねぇし!あの女が全部ワリィんだ」 どうやらこの男は、女に振られたことで、自棄酒をしたようだ。男は千鳥足で立ち上がり、とりあえず、表通りに出ようとしていた。フラフラと、おぼつかない足取りで、ゆっくり歩を進めていく。風は夏だというのに、背筋が凍えるようだ。 「駄目だっ!酔いさめねぇ!水でも飲むか。」 ちょうどすぐ前に自動販売機があった。男は、おぼつかない手つきでコインを入れ、水を買った。「うめぇ!…今何時だ?」 ふと見た腕時計は2時にもうなろうとしていた。「まじかよっ」 といったのと同時に、今まで以上に冷たい風が吹いた。街灯は一斉に光を失う。一面が闇に包まれた次の瞬間、一人の男が現れた。 「レディース&ジェントルマン!…今日はジェントルマンしか居ませんね☆」 異様な風貌の男。さながらピエロのようだ。だが、若い男は面白いと思うどころか、全身に走る恐怖に声を奪われていた。「お、おい!誰だよお前」 「私はピエロですよ?◆今夜は貴方様だけの特別公演です」 にっこりと笑う顔には愛嬌はなく、残忍であった。 「では、只今より公演を始めたいと思います☆」ペコリと頭を下げたピエロ。今から恐怖の公演が始まる…
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