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兄は、痛い所を突かれたと顔をしかめる。
『だって……』
『だって??』
『これ以上……流に近付いて欲しくない……』
…………はぁ??
『俺は、紗衣と一緒にいれなくてこんなに辛い思いしてるのに、流はずっと、ず――と、いつも一緒で……もしかしらって考えただけで……俺は……あぁ!!堪えられない!!』
はぁ~~。
私と流さんは呆れてため息をつく。
『お前の兄貴は重症だな』
『そうみたい』
そして、ため息を一つ。
その夜は、兄も流さんの家で休ませてもらう事になった。
不思議と羅衣はその日姿を見せる事は無かった。
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