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 驚いたのは、その部屋の中から黒い煙みたいな物が渦巻きながら、彷徨っていた。       煙と言うより蛇の様にウネウネと蛇行しながらそれはいた。       『やはり……』        隼人さんが呟く。       『この煙?は幻妖(アヤカシ)がいる証拠なんだよ』        空先輩が小声で説明する。        中に入ると苦しそうに顔を歪め息も荒く、ベットに寝ている理花さんがいた。       『どうですか??』        母親の真紀さんが心配そうに見つめる。       『これは……眼鬼(メキ)です』   『メ……キ……??』        流さんが後は我々に任せて下さいと、母親を一旦1階へと促(うなが)した。
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