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人間は、昔から`嘘'ばかりの塊だった。
己の私利私欲の為だけに簡単に傷付け合い殺し合い、その姿形は綺麗でも魂は醜くけがわらしい化け物だ。
ずっと人間を見て来てそう思っていた。
だから、その魂に取り憑き全てを食らった。
だが、理花に出会いワシは驚かされた。
理花の嘘は、真っ白だった。
己の為につく嘘では無く、人の為だけにつく嘘。
そんな人間がいたなんて……。
――――
『その`嘘'って……』
「理花の友人が病に侵されておってな、もう治す事は出来ないと……」
それで、理花さんはその友人の為に嘘をつき続けたんだ。
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