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こんなに苦しんでまで…………。
『流さん……』
私は、涙が出そうになるのをグッとこらえ流さんを見つめる。
〈紗衣〉
この声は……羅衣??
辺りをキョロキョロ羅衣の姿を捜すが、見当たらない。
『どうした??』
流さんの声が何故か遠くから聞こえる。
私は、スッと両手を伸し理花さんを抱き締めた。
「「その願い浄化いたす」」
私では無い声が、私の中から発せられる。
すると、胸がカァ――と焼ける様に熱くなる。
たちまち理花さんの表情が和らいで行くと、そのまま眠りについた。
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