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我が家は最高!!
思えば思うほど理不尽な叔父だった。
幼い頃に両親を亡くした私には引き取り手として叔父しか居らず、幼い私には叔父の元に身を寄せるしかなかった。
人嫌いで偏屈な叔父。
叔父との生活は苦痛でしかなく、その関係を例えるなら、主と従者そのものだった。
足が生来より悪い叔父の面倒をみる事が引き取られた代価として私に課せられた。
少年期の頃は学校に通わせてくれたので良かった。
お手伝いさんが一人、屋敷に常駐して叔父の面倒を看ていた。
しかし、私が義務教育を終えると叔父は長年務めていたお手伝いさんをあっさりとクビにして、以後の世話を私に引き継がせた。
その日から私の地獄が始まった。
言い訳をするつもりは無いが、孤児となった私をどうあれ引き取った叔父に誠心誠意、尽くそうと努力した。
そんな私を嘲笑い、叔父は私をこきつかった。
私は耐えた…耐えた…
しかし、私にも我慢の限界があった。
いつしか私の心に悪が芽生え育った。
…いつかこの叔父にとって代わって唯一の相続人である私の手に莫大な財産を、それを象徴するこの広大な屋敷を我が物にしてやる…
私は常にそう思う様になり成長した。
そして、遂にその日が訪れた…
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