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「っ……」
美羽は唇を噛み、校長を見た。カタカタと小刻みに体が震えている。
「クスッ……怯えないでくれませんかね、美羽」
「こ……ちょう先生……?」
「その通り。美羽、こっちへ来なさい」
「は……い」
美羽は恐る恐る校長に近付いた。
「私が怖いですか?」
「あ……いえ……」
「正直に言ってくれますか?」
「少し……だけ……でも……もう平気です」
ニコリと美羽は笑った。
「美羽、君にお願いがあるのですが」
「はい、なんでしょうか?校長のためなら、僕は出来るかぎりの事をします」
「クスクス……では美羽……この組織を潰してくれますか?」
そっと校長はメモ用紙を見せた。
「…………はい、わかりました」
「ペルソナ、美羽を」
「畏まりました。美羽、行くぞ」
「はい、マスター……」
美羽の目は虚ろだった。
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