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「……この子は本当に泣きませんね」
そう呟くのは初等部校長だった。
「我々としては、楽で嬉しいのですがね……」
校長の腕の中にいるのは小さな赤子。真っ白で滑らかな赤ん坊特有の肌を校長の指が滑る。
「ペルソナ、この子の瞳は本当にオッドアイでしたか?」
「はい。うっすら目を開けたときに確認しました」
「そうですか……」
校長は微笑む。
「美羽……大切なお姫様……しかし全てのアリス持ちの人にとっては危険な存在……」
クスクスと校長は笑う。
「ペルソナ、しっかりと躾るように」
「かしこまりました」
ペルソナは頭を下げた。
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