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佐々木はる香は、どこにでもいる平凡な女子高生。
はる香が幼い頃に両親は離婚しており、母親と二人暮らしだ。
中学生になった時に、はる香は二人の馴れ染めと離婚のいきさつを聞いた。
高校生の時に出会い、高校・大学とずっと付き合っていたこと。
父親の家が二人の結婚に猛反対し、駆け落ちしたこと。
はる香が生まれて暫くすると父親方の親戚に見つかってしまったこと。
「何かね、よく分かんないんだけど、色々とかなり危ないことをしてる組織の幹部の息子だったらしいの。」
おっとりとした口調で話す母親からは、イマイチ深刻さが伝わらない。
「危ないことってなに？」
いぶかしげに聞くはる香に対して、柔らかな口調のまま母親は続けた。
「詳しいことはよく分からないんだけど…ただ…
私とあなたは命を狙われたの。
あの人がどんな組織にいようと関係ないくらいに愛してたけど、
私もあなたも殺されるのには耐えられないから、別れようって言われたの。
私も、あの人との間に授かった大切なあなたを失うわけにはいかないと思ったから、別れたの。」
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