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「…リクイアって?」
聞いたは良いがそれが何処なのか、何なのかセフィにはサッパリわからない。
牢屋から出されながらレイに問いかけてみる。
「あー…早く言えば溜まり場だな。俺ら海賊共の」
彼はそれだけ言うと、階段を登り甲板へと向かった。その後をセフィも着いて歩く。
カインはいつの間にか一人先に階段を上がって船を降りていたようだ。
リクイアという島に降り立つまでの階段でも、セフィは質問しまくっていた。
レイはそれに淡々と答える。
「なぁー、そういえばあんたの名前は?」
「レイ・イノセント」
「年は?」
「20」
「まじ!?あたし19!」
「うわ、見えねぇー…」
「うるせぇよ!」
「…おい、さっさと降りて来い」
先に降りていたカインが他の船員と呆れるように2人を見ていた。
そして彼はセフィを見て思い出したように言う。
「あぁ、そうだ。お前はこの島に残れ」
それを聞くと間を開けずにセフィは即答する。
「絶対嫌だ」
しかしカインは続けて冷たく突き放す。
「身元もわかんねぇ、使えねぇ奴は必要ねぇんだよ」
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