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機械化が進んでいる中、古びた本を好み数少ない図書館に通う一人の少女がいた。
一冊の分厚い本を持ち図書館を出るこの少女こそ、後に不思議な経験をする人物。
彼女の名前はセフィ・アプリコット。
“アプリコット”とは杏子色の意であり、その名の通り彼女の髪は杏子色をしている。
「セフィー!」
少女の名前を呼ぶが聞こえ、その声のする方向を見ると数人の男女が歩いて来た。
「また本読んでんのー?」
「お前が読書なんてさ、相変わらず似合わねぇよな~」
口々に言う彼等に向かって、セフィは瞳を輝かせ力説し始める。
「うるせぇよ…!あのなぁ、海賊ってのは本当すげぇんだぞ!あたしも海賊船に乗って旅してみてぇなー…」
此所で誤解を得ないために一つ注意をするが、セフィは女の子だ。
だが男兄弟の中に育ったため、多少男勝りな点がある。
その上、髪の毛も肩に少しつく程度なので、よく男の子に間違えられているのだ。
性格は明るく誰に対しても優しいため友だちが多く、人望も厚い。
そして何より中世、海域で活躍したと言われる海賊に興味を持っていた。
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