第一章 ~始まりの声~

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 僕は、血塗られた十字架を背負って、生き続けなければいけない。  死ぬ事も、病気になる事も、老いる事もない。その代わり、永遠に闇に囚われ、苦しみ続ける。  命を絶たれた人々とリチアの哀しい悲鳴に心を引き裂かれ、時折、思い出したように身体を巡る激痛に狂わされながら。  時間の凍りついた城の中で、ただ独り。  それが、僕の宿命(さだめ)。終わりを告げる事のない、運命。  僕のせいで、人々が犠牲になったのだ。僕のせいで、リチアは命を失ったのだ。  僕のせいで。僕のせいで。僕のせいで。僕のせいで。僕のせいで。  どんなに懺悔をしても、赦される事など、ありえない。  「そうだろう、リチア…?」  褪せる事のない想いを胸に、彼女の棺を見やって、静かに呟く。  まるで、自分に言い聞かせるかのように。
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