帰還

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『おい!!行くぞ!!』 俺は2人に言った。 それに反応して2人は頷く。 俺は最後に教頭に言った。 『必ず……必ず犠牲になった人達を助けて下さい!!俺達は未来から応援してます!!』 『あぁ…必ず助けてみせるよ…』 教頭は目が潤んでいた。 『じゃあ行きます!!今までありがとうございました!!』 『気をつけてな…』 教頭が腕時計でカウントダウンを始めた… 『8…7……』 俺達は紫色の手がうごめく鏡に向かって走り出した。 手が近付くにつれて恐怖感が増してくる。 『4…3……』 俺達は目をつぶって思い切って鏡に飛び込んだ。 体に無数の手の感触が伝わってくる… 俺達の意識はそこで途絶えた… 『…1………0。』 カウントを終えた教頭は顔をあげ、周りを見渡した。 いつもと同じ鏡が月明りに照らされている。 教頭は力が抜けて床に膝をついた。
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