日常

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言えない理由はシンとのある約束にあった。 シンがカオリを助けに行く前、カズはシンとその約束をしていた。 『カズ!!今回はお前に、おそらく一番大変な役をやってもらうことになる。』 『なんだってやってやるよ!!カオリを助けるためなら!!』 『じゃあ…………この事件のことを一生黙っててくれ…』 『は?どういう事だよ!?』 『事件を調べてた時点で分かったろ?俺がみんなを連れて鏡の世界から帰ってきたとき、多分みんな記憶がなくなっているはずだ…。だけどその時、カズだけは記憶が全て残っている…。だから黙ってて欲しい。』 『だから何だよ…鏡の世界の事を話せば、俺達はヒーローだぜ!?』 『もしそれが原因で、全国で同じ事件が起きたらカズは責任を取れるのか!?』 『そっ…それは…』 『お前が誰かに話したくなる気持ちは分かる…。話したいことを黙ってるのは本当に辛いことだ。……でも、これは重大な問題なんだ……。』 『わっ…分かったよ。鏡の世界のことは一生黙ってるよ。』 『ありがとう。カズ…こんな役やらせて本当にごめんな。』 『何言ってんだよ!!それよりもシンは、ちゃんとカオリを連れ戻して来いよな!!』 『おう!!任せろ!!』 この様な流れで、カズは鏡の世界のことを一生黙っていると決めたのだった。
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