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図書館に入り、受付の前まで3人で歩く…
『ちょっと待ってて!!』
カズが言った。
『なんだよ~』
シンは明らかに嫌な顔をしている。
『借りてた本返して来る。』
カズはそう言って、行ってしまった。
『それなら一人で来ればいいのになぁ?』
『だよね…。』
愚痴を言っているシンに、カオリは苦笑いしてこたえた。
カズが来た場所は、図書館の中でも一番隅にある本棚だ。
カズは辺りに人がいないことを確認してから、鞄の中からある本を取り出した。
例の本だった。
この本のおかげでみんな助かったんだ…
そんなことを思いながら、カズは本を見つけたときを振り返っていた。
そして、自分達を助けてくれた本に感謝して、本棚の一番下の段の目立たない所に本をそっと置いた。
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