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全てを話終えた木元実は、涙目になったままうつむいていた。
まさか隆が自殺するなんて想像もしなかっただろう。
いじめを知りながらも黙って見過ごしていた自分を悔やんでいる。そんな姿を見ていると始めは、事情を知りながら何故いじめを止めさせようとしなかったのかと、話を聞きながら腹の底が熱くなっていたがそれも冷めてしまった。
自分の身を守るために、見て見ぬ振りをするしかなかったのだと、自分に言い聞かせた。
隆をいじめていた者の名前を聞き出すと、僕は木元実をその場に残して教室に戻った。
残りの授業の内容はほとんど覚えていなかった。
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