*失った笑顔*

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そこにいたのは自分の飼い猫と 森泉優里。 森泉は制服姿でブランコに座り、ブチを抱き上げていた。 突っ立っている私に気付いていないようで、ブチに話し掛けている。 「おぉ!返事した!お前お利口だなぁ。よしっ!お前の名前決めたげる。・・・そうだなぁ・・・・・・!!“ノアール”ってどう??」 森泉はそういってブチをさらに高く持ち上げる。 その笑顔は向日葵のようだった。 なんだか微笑ましい光景だ。 ノアール・・・か。 ブチより全然良い。 気がつくと、いつのまにか森泉がこっちを驚きの表情で見ていた。 そして私は・・・ 森泉に話し掛けた。 ほぼ無意識に。 「いいね。その名前。」
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