‡資源一‡

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資源の授業、まあ俺達は資源学と呼んでいるのだけど、今回は授業の受け売りなのだが、少しだけ紹介しようと思う。 〈資源〉という物は、一人の人間に一つだけ、生まれた能力の事だ。 超能力、といえば超能力だが、どちらかと言うと化学や物理の要素、つまり理科的な要素が多い。 エネルギーであったり物質であったりと。 たまに理科と無関係な文字なんかがあるのだが……その辺は軽くスルーをしてる。 研究員でもないのに考えても仕方がない。専門家に任せようってことで。 さて説明に戻ろう。 梅津先生がプルタブを筋力に関係なく針状に伸ばしたね。 先生の適正、というのは操れる物質のことで、アルミニウム。 適正である物質、または現象やエネルギー体は一個人に一つしかないのが知られている。 発見した人はイギリス人なんだって。名前は、とまた脱線してしまった。 今回は形状を変更させようと〈資源〉が働いた。 元々の形状を、筋力を使って変えられるけど、そのときに力学的エネルギーが働いてるのは皆知っているだろ? 〈資源〉がアルミの形を変えたのは、力学的エネルギーの代わりとなって、分子を動かしたってことなんだ。 既存の力学法則よりも断然高効率なのが〈資源〉の特長なんだ。
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