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「秀さん。どこの宿に泊まるんですか?」
「んと、律の宿だよ。千春」
「律さん、宿もっているんですか?すごいです」
「まぁ、死んだじぃちゃんのだけどな」
「気持ち悪い…」
「車酔いか?梨香」
「佑太ぁー。お腹すいた」
今、あたし達は秀さんの車で律の宿に向かっている。
運転席に秀さん。
助手席に千春ちゃん。
秀さんの後ろに律。
隣にあたし。
あたしの後ろに佑太。
佑太の隣に彩の席順だ。
「気持ち悪いよぉ」
「梨香大丈夫か?梨香車弱いもんな」
「佑太ぁ、助け…うぇぇ」
「気持ち悪い声出すなよ」
「なんだと!?律…うぅ」
「大丈夫?もう少しで宿だから我慢して」
あぁ、秀さん。今はあなたの優しさだけが救いです。
「本当無理…」
あたしは、律の肩に寄りかかった。
あー、殴られちゃうかな?
「ったく、大丈夫か?」
律は、あたしの頭を撫でた。
まただ…このドキドキ。
「ん…」
「ありゃ、梨香寝ちゃた」
「ったく…」
といいながら律は、微笑みながら梨香の頭を撫でていた。
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