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「いい眺めだ」
頑張って二百メートル登った。
「なんか、淋しいな」
やっぱり、あたしは1人が似合うのかな…。
「あー!もうっ。うじうじしてるのは、あたしらしくないっ。くだるぞー!」
それにしても高いな。
「…………。助けてぇぇえぇ!!」
「ママぁ、お姉さんが後ろ向きで滑ってるよぉ」
「あらぁ~、凄いわね」
いやいやっ、助けて下さい!!
もんの凄いスピードで滑ってるんですけど!!後ろ向きで!!
「うわぁぁああぁん!!止まんないよぉ!!」
「なぁ、彩。あれ、梨香じゃない?」
「マジだ……。梨香ぁ!!」
この声は、彩!?
「彩ぁ!神様のいじめるがあたしにぃ!!」
「あんたは、馬鹿か!」
だって、だってっ。
そうとしか思えない!
「ちょっ………。彩ヤバイぞ。あっちは崖だ」
「え…………」
「くそっ。梨香ぁ!!今行くっ」
「梨香!!そっちは崖だよ!!」
気付いた時には遅かった。
もう、あたしのところに地面はなかった。
あたし、落ちてる?
あたしは、死を覚悟して目をぎゅっとつぶった。
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