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「ちょっと、ベットに上がるな」
「いいじゃん。お前と俺の仲じゃん」
(どんな仲よ……)
玲緒は少し、無神経な所がある。
外見を見れば、寄って来る女の子は確かに多い。
毎日大学で、女の子に追っかけ回されてるのも事実。
(こいつのどこが気に入ってんだろ…)
私は、玲緒の顔を眺めていた。
「何、見てんだよ。あっ、さては俺様に惚れたか」
私は無言で玲緒の頭を殴った。
「痛てぇーな。何、すんだよ」
話をはぐらかす様に、
「いつまでノート写してんの?すごい、邪魔なんだけど」
「へいへい、もう少しで終わるよ」
玲緒はノートに目をやりながら、
「なぁー、何でお前、彼氏作んないの?やっぱり、俺の事彼氏にしたいとか?」
「ハァ?何であんたなんか彼氏にしなくちゃなの?そんな事ばっかり言ってると殴るよ」
玲緒は頭を隠して、
「冗談だよ。怒るなよ」
「もう、早く帰れ」
(ハァー、こいつと一緒にいると怒鳴ってばっか…ちょっと疲れる…)
玲緒は、私に殴られない内にと、窓から自分の部屋へと帰って行った。
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