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「お前を…架音の全部が欲しい…。何もかも全部」
「葵ちゃん…」
「そしたら、不安じゃなくなるかもな」
私の鼓動が早くなるのが判った。
私はその言葉に答えるように、先生の頬を引き寄せキスをした。
「架音?」
「葵ちゃんにあげる…私の全部。何処にも行かない…だから不安にならないで。葵ちゃんが不安な想いでいると、私も不安になる」
今度は先生が、甘くてとろける様な長いキスをしてくれた。
その日、先生と私はお互いを求めて愛し合った。
私の横で眠る先生は、
「また、願いが叶った」
「何?」
「お前と、こんな風になる事」
先生はクスッと笑っていた。
「葵ちゃん、この先も一緒に居れるかな?」
「もちろん。俺はお前の事離さないよ。何があっても」
「うん…」
この先、何があるのかは判らないけど、私は先生と一緒に乗り越えていけると思った。
「おやすみ。架音」
「おやすみなさい。葵ちゃん」
そう言って、二人で眠りに就いた。
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