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そして朝が来た。
小鳥がさえずるなんていう、すがすがしい良い朝では無い…もちろん、朝日など此処には入らない。
「ほーら、起きなさい!」
クリアだ。
「んぅ…あと五分…」
「いくつだお前はっ!!」
バッコーン…
「はい。すいません。調子こいてました。もうしません。」
グレイは半泣きの状態だ…どうやらクリアの一撃は、クリティカルな一撃だったらしい…
「じ…地味に痛てぇ」
―――30分後。
「じゃあ、行くか。マジでバイク貰っていいのか?」
「いいわよ。そのかわり、後ろに乗せてね♪」
沈黙が流れた。
「やだ。」
グレイは即答した。
「じゃあ、あなたは、歩きで逝って下さい。」
メキメキと唸るクリアの拳。
ふと先程の一撃を思い出す。
――
『こ…殺される。行ってきて下さいの行くが、逝くになってる…』
「やっぱ乗せます.」
悟りを開いたグレイは野生の勘が働いたのだろう…
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