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「チーフ?」
アグニはそのエイナの言葉にそう反応した。エイナは笑顔でアグニを見た。
「うん。このコの正式な名前。」
エイナは犬を指差して言った。アグニは少し考えた後、
「まぁ、お前がそれでいいならいいが…どこから出たんだ、その名前。」
アグニが一応聞くと、やはりエイナは自信満々に名前の由来を皆に発表した。
「実は頭文字をくっつけたの。レオンの「キャット」の「C」、イアの「犬」の「I」、ユノの「フェネミジア」の「F」、それに私の「エスパニョーラ13」の「E」、後まあ「H」も無理矢理つけてChief。」
エイナは説明し、面々は納得する。
「おっ、なかなかいいな。」
「一応皆のアイデア入ってるしね~」
「納得」
レオン、ユノ、イアは何の疑問も持たずコンマ一秒でチーフに賛成する。
しかしその横で、しばらく悩んでいたアグニがエイナの前に立つ。
「待て。まずいつお前のアイデアはエスパニョーなんちゃらになった。それに俺のアイデアはどこへ消えた。「P」も「S」もどこにも姿を見せないんだが。というかスペルが違わないか?無理矢理すぎないか?」
アグニは必死に説得しようとしたが、エイナの一言で棄却される。
「駄目よアグニ、多数決で決まったんだから。」
「……訴えるぞ」
キコキコキコキコ…草原で、あまり聞き慣れぬ音がしていた。
友人に借りた最新の乗り物に乗り、その男は合流しようとアグニたちを探していた。
出会うまで約10分。
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