1/1
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ

君が泣いている 声にならなくて 白い部屋ベットで動けない僕は 花瓶の花をただ見つめていた   名前も思い出せない 知ってる筈の泣き顔 細い指が締めあげたね それでも僕は花びら数え 「ごめんなさい」の意味もわからず きっと笑えばいいと思った   最期に見えたのは 忘れてしまった君じゃなく 名前も知らない赤い花びらが 1枚剥がれて風に舞っている遊戯
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!