始まりの書

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なんてことない昼下がり。 日曜日であることをいいことに朝からゲームをしている少年が一人。   「うぉ!またHP少ないじゃん!死ぬ!死ぬ!」   「よし、ここで魔法…あっ!MP回復忘れてた!」   「あー!またセーブ地点からかよ!あの中ボスもう飽きた!」   どうやらボスが倒せず手詰まりなようだった。 もう十数回と同じ場所で主人公は倒れていた。   「この攻略本使えねえええええええええ!!!!」   少年はゲーム音痴であった。 ボタンの操作もミスが多いし、特攻ばかりで作戦がない。 だが、純粋にゲーム、特にRPGが好きだった。 だから、素直な気持ちを言葉に発した。   「手元の操作なんか大変だ!なんかこう実際にゲームに入り込んで体全体使ってやれば簡単なのに!」
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