罪と罰

出逢い

私は小さい頃から舞台に立ち､歌ったり､踊ったりすることが好きだった｡

だから､今回の文化祭､最後の出し物｡

演劇部による発表を見ることを楽しみにしていた｡

演劇部の出し物は思った以上に楽しくて､何より友人達がｷﾗｷﾗ輝いていることが羨ましかった｡

ﾊﾞｲﾄがしたくて､演劇部に入部することを迷っていた私だったけど､

この公演を見て､即入部することに決めた｡

入部する時に､先輩から

｢人って､一つの人生しか生きられないでしょ？でも僕達演劇をする人は､いくつもの人になり､いくつもの人生を歩めるんだよ｡｣

と言う言葉をもらい、私は益々演劇をしたいと言う意欲に燃えた｡

途中から入ったと言うこともあり､私はみんなに遅れを取らないように夏の公演に向け､毎日必死で練習した｡