心の扉

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ユイは下に降りて行き、リビングの扉を開けたと同時に、携帯が鳴った。 「マズ(汗」 ユイは扉を急いで閉め、トイレに駆け込み、電話に出た。 「はい、ユイ・アーク。何でしょう、ボス。」 電話の相手はユイの上司であり、パートナーでもある、アーロン・ジャメス。通称ボスである。 「仕事だ。今回は青龍会のロン・ライナーの暗殺だ。」 これで分かったでしょ? 私の仕事は掃除屋。分かりやすく言うと殺し屋。 「で、時間と場所と報酬は?」 ユイは即座に問い掛けた。 「時間は今夜10時。場所は青龍会本部。報酬は1000万。どうだ?悪くないだろ?」 ボスはユイに問い掛けた。 「乗った♪で、ボスは来るの?」 ユイは嬉しそうに答えた。 「今回はユイのみの、希望だとよ。」 ボスは残念そうに答えた。 「そっか。了解…。じゃあ、任務終了の後に連絡するね。それじゃあ。」 電話を切り、トイレから出る。 「たくぅ~。人がご飯の前に電話してくるなって。仕事の用件だから、しゃ~ないか。」 ぶつぶつ言いながら、リビングに入り、席に着く。 「ユイ!また、コスプレしてぇ!いつまでヲタクをしてるんじゃないよ!」 母がユイを怒鳴り付ける。 そぉ…。私の母には職業は秘密になってるから、こんなに怒るの(汗 言えないじゃん…。殺し屋をやってるだなんて…。 「ゴメン、ゴメン(汗」 謝りながら、朝食を急いで食べる。 「ごちそうさま(汗」 苦しそうな表情をし、リビングを出ようとした時、母が言った。 「最近殺人犯が増えてるから、気をつけてちょうだいね…。」 ユイは無言でリビングを出た。心が痛かった…。 自分がいろんな人々を消してる存在という事が………。image=121759533.jpg
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