第二十章~【双頭の龍】新たなる境地~

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ギンッ! 鈍い音と共に放たれた打球は、1塁側スタンドに放り込まれていた。 「ファール!」 審判がコールする。 (タイミングを合わせたと思ったのに……振り遅れただと!?) 司馬が力強くバットを握り直し構える。 「159km/h……」 一人のスカウトが呟く。 「全く、信じられんな今年の高校野球は……化け物ばかりだ」 もう一人のスカウトが呟く。 アキラが2球目を投じる…… キンッ! 打球はバックネットにぶつかっていた。 (よし、タイミングは合ってきた。次は捉える!) 司馬が再び構える。 (タイミングを合わせてきたか……リョーマ、【雪崩】でいくぞ!) アキラが大きく振りかぶり、3球目を投じていた……
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