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梅雨も明け夏休みも近い七月のある日のこと。 朝比奈みくるは補習、観察対象である彼と涼宮ハルヒは勉強会(彼の追試対策)でいないため、SOS団部室もとい文芸部室には特別な用事もない私と古泉一樹の二人しかいない。 彼はいつもの笑顔を貼り付けたまま一人で詰め将棋をしている。 私はいつものように窓辺で読書に専念している。 お互い何も話さない。 沈黙に堪えかねたのか、彼は私に話しかけてきた。 ・・・ 私は顔を上げず黙って彼の言葉を聞いているはず。 時折私に意見を求めたが、私は答えなかった。 上手く言語化できなかったし、無理に答える必要性を感じなかったから。 暫くすると彼は困ったような笑みを浮かべ、また詰め将棋を再開した。 私はひたすら読書に専念した。 結局この日は私達以外の人間が来ることはなかったこと。 なので、必然的に私達は二人で帰ることになる。 筆者「うらやましいぞ古泉」 「ちょっと寄って行きませんか?」 彼は氷と書かれた旗を指差した。 断る理由もなかったので私は頷き、彼についていった。 「練乳いちごがお勧めなんですよ」 と言って私の分も奢ってくれた。 「かき氷は初めてですか?」 肯定の動作。
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