プロローグ《舞い降りた、風》

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阿木人 「だってよ~、お前の平均なんて俺といい勝負じゃねぇか。とくに英語、この前の小テストの点数俺より低かったろ?」 葵 「う‥‥‥」 塔矢 「はぁ‥‥‥やれやれだ。もう二人まとめて教えてやるしかないようだな。明日から始めるから覚悟しておけよ」 葵 「へ?今日からちゃうん?」 塔矢 「悪いが、今日は火急の用があってな。もう帰らないといかんのだ」 阿木人 「火急?ただ事じゃないな。なんかあったのか?」 塔矢 「まあ‥‥あまりたいしたことではないのだがな。紅葉の薬を、な」 葵 「薬?紅葉ちゃんそんなに悪い病気なん?」 塔矢 「少し拗らせただけなんだがな。まあ、元々病弱だからしかたないことなのはわかってはいるんだが、端から見ると苦しそうでな‥‥心配なのだ」 葵 「ああ、なるほど~。つまりは心配なんやなぁ?(意地悪そうに)」 塔矢 「好きに解釈しておけ、とにかく俺は帰る。お前たちも帰ってちゃんと勉強するんだぞ、いいな?(勉強のとこ強調して)」 阿木人 「わ‥‥わかってるっての」 塔矢 「あと、わかってるとは思うが‥‥二丁目の裏道には絶対に寄るんじゃないぞ」
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