国境防衛戦

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「……ぅはぁあ、眠ぃ」 クロードが欠伸混じりに呟いた。 「本当にあんたは緊張感ないわねぇ…」 軍内無線を聞きながら、ブリジットは返答する。 今2人がいるのは王国の国境に位置する山の中腹である。現在この山の東側麓で、両国が衝突中だ。 戦闘区域から離れたここで、ブリジット達は帝国の隠密部隊の領土侵入を阻止する任務に当たっていた。 「シルヴィアどう?」 私用無線で上空を旋回中のシルヴィアに報告を促す。返答は 『敵の姿なし、だよ』 「いいのか悪いのか…」 「敵倒さねぇとボーナスもらえねぇじゃんよぉ」 つまりはそう言うことだ。傭兵として雇われているからには武功を上げなければ評価がつかない。 「っと…何か引っかかった」 ブリジットが仕掛けたセンサーが反応を見せた。 すぐにその位置をシルヴィアに送り、確認を促す。 数秒のうちにシルヴィアから吉報が届いた。 『F5区にビースト確認。数は3。恐らく帝国の隠密だけど、相手もこっちに気がついてる可能性が高いから気をつけて』 地図を確認し、軍内通信の音量を下げた。 「行くわよクロード」
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