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アリスは何やら頭にガーンと衝撃を受けたかのように、私から離れてふらりとよろめき、驚きに目を見開いた。
「そ……そうなんだ……じゃあアリスもお兄ちゃんに……あぅぅ……恥ずかしいよぅ」
アリスは顔を真っ赤にして俯いている。湯気でも出そうな勢い。
そして決意の瞳でじりじりと間合いを詰めるかのように、腕をこちらに伸ばしながら近寄って来る。
「アリス別に私は……」
弁解しようとするとルシエラさんがアリスに言う。
「あ、けど~アリスちゃんじゃあ……」
ルシエラさんはアリスの胸元を一瞥し、気の毒そうな顔をする。残念で賞をあげたいわ~とでも言い兼ねない雰囲気。
「な!な!な!?今アリスの胸見てバカにした!?ルシエラさん酷いです!アリスの大きさ普通ですよ!?……やっぱり……ちょっとだけ小さいかもだけど」
怒りながら落ち込み出したアリスに、ルシエラさんはニコニコと笑顔でただ一言告げる。
「そうねぇ~」
と言いながら腕組みをし、胸を強調するように押し上げる。
胸元がまさにリーサルウェポンと化した。
「うぅ……ル、ルシエラさんが大きすぎるだけだもん!!」
アリスは目に涙を浮かべながら反論する。男の私としてはこういう話にはどうにも入れそうにない。
「あらぁ、男の子はみんな大きいのが好きなのよぉ」
「違うもん!」
アリスはスウーッと息を吸い込み……。
「きっとお兄ちゃんは貧乳好きだもん!!!」
お兄ちゃんは貧乳好きだもん!!!
貧乳好きだもん!!!
好きだもん!
だもん……
ん……
…
もう一度言おう、地下なので反響効果は抜群だ。
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