72330人が本棚に入れています
本棚に追加
/1092ページ
……聞いたことあるな。
実力はあるが性格に問題があり、城の宮廷魔術師試験に落ちたと噂が広まっている魔術師。攻撃魔術マニアで破壊狂であるとも噂されている。
……厄介だなぁ。
離れていたとはいえ、俺が気付かないレベル。だとすると恐らく気配を消す風か、闇の魔術でも使った可能性が高いだろう。
……まあ、ゲログルガはいるだろうな。もしくは完璧に気配を消せる達人クラスか。
ヒロの話だと新しい奴でも入らない限り、その魔術師だろうけど。
闇は初級でも危険で高度な属性だから、闇の魔術じゃないといいけど。
救いは相手が本気ではないだろうってことかな、子供相手だしきっと油断している。
多分魔術師もたまたま近くにいたんだろな……ついてない。
子供相手だし、数はそんなに多くないか?焼きそば屋に魔術師……後は何人かいるかいないかか。
集中して神経を研ぎ澄まし、周りを探る。
監視はないみたい……だな。
それにしても厄介な敵みたいだ。やっぱり剣持ってくれば良かった。
「ヒロその魔術師多分いるよ」
「マジか……」
出来れば聞きたくなかっただろう報告を聞き、ヒロの表情が曇る。
「選択肢の一つは今厄介な魔術士がいないであろう、モスカを人質に取りランと交換する!もう一つは騎士団に援護……ゲフンゴフン!……ああー……あれだ。助けて貰う」
さすがに俺が騎士団率いて倒すなんて言うのはまずいか……
まあ、騎士団引き連れて俺の援護を頼んで一網打尽にするのが確実かな……俺の剣も持ってきて貰わないとな。
騎士団が到着する間にランがどうなるかは保証できないけど……まあ、さすがにロリコンの変態でもいなけりゃ貞操は大丈夫だろう。
奴らにとっても無駄な殺しは騒ぎがでかくなるから、殺しはなるべくは控えたいだろうしな。
ましてや相手はガキの俺だし。
別に始めて会った女の為に命の危険まで侵して無理しなくても……
その時脳裏に今日の出来事が浮かんできた。
最初のコメントを投稿しよう!