お祭り男爵とお祭り女王のお話(後)

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「なんだとぉぉ!?魔術を切り裂くなんてありえ……いや……まさか……その深紅に輝く瞳……エスラのヒューイか!?」 ゲログルガが驚きに叫ぶ。 今の技に木刀が耐え切れなかったようで、砕け散ってしまった。 「正解だ!!」 ゲログルガの問いかけに答え加速し拳を…… 「ふん……」 ゲログルガはニヤリと笑うと同時に、腹にはゲログルガの持つ杖が突き刺さっていた。 「かはっ……!?」 杖が……伸びた……!? 伸びる杖に体を突かれ続け、吹き飛んで地面を転がる。 「甘いな……接近戦対策くらいしておるわ」 ゲログルガはまた杖を伸ばし、数メートル先にある大木を突き抜いた。木には穴が開き一瞬で元の長さに戻る。 「ある遺跡で見つけた杖だ。伸縮自在で岩をも砕く」 ぐっ……咄嗟に後ろに跳んで威力殺したけど……刃が付いていたらやばかった。 肺をやられたのか口から血を吐いた。しかし止まってたら狙い打ちにされる……痛みを堪えながら追撃が来る前に立ち上がる。 破壊の威力が込められた杖が突き刺そうと伸びる。
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