お祭りの終わりにのお話

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背中を合わせて座るランの背中越しから悲痛な叫びが夜空に響き渡った。 成る程……しかし、ランが作ろうと思えば私好みの味付けで、ドルチェに負けない程の焼きそばに仕立てあげることはできるはずです。 それにランの主旨は別に間違ってはなかった…… やはり無理矢理勝敗を着けるべきではなかったか…… 仕方ないですね……強引な気もしますがランなら…… 「ラン何をバカなことを言ってるんですか……?」 勢いよく立ち上がりランを不敵な笑みで見つめる。 背中合わせに座っていたので急に支えを失ったランは仰向けに倒れてしまい、頭を軽く打つ。 ランは自然とこちらを見上げる形になる。 「ヒューイ……?」 「ラン、ドルチェに負けたからそんなに落ち込んでいては約束は果たせませんよ?」 「……え?」 まだ涙で瞳を濡らしているランの顔が疑問を浮かべる。 「ドルチェと僅差で勝つようなレベルの焼きそばで大陸一ですか?笑わせます」 ランを挑発するように、挑戦的な笑みを見せてやる。 「ヒューイ……」
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