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ぼーっとしながらも気の中和を続けていると、ランが笑顔を見せながら話し掛けてきた。
「ほんまヒューイは相変わらず丁寧な喋り方するなぁ。うちら同い年やから別にええのに!」
相変わらず面白い方言を使う子だ。確か父親がどっかの辺境の島に住んでいたらしく、影響されたとか。
ラン自身は西大陸の小さな村の出身とか言っていた。
ちなみに勇者亭では私はオーナーだが、社員に関しては基本的に敬語を使う使わないは本人の自由にしている。
私は人を見る目は鍛えられてきた。相手の瞳を見ればその人の人柄が分かる特技があるので、それで統率を乱すような人は雇わないので問題はない。
「昔はこうじゃなかったんですが、昔僧侶の師匠に言葉遣いを徹底的に叩き込まれたので癖になってしまって」
「そうなんや。けどええ師匠やんか。んーヒューイの師匠ってことは、めちゃめちゃ強かったんやろなぁ」
感心したあと目をつむり、腕を組みながらしみじみ頷いている。
ランは表情がころころ変わるので、見てて本当に面白い。ドルチェも少しは見習って……
『マスター今日は物凄くいい天気です!小鳥達のさえずりが、ほら。よーし!ランニング百キロ程行きましょう!ウフフ、マスター遅いです。早くして下さい』
……なんですか今頭に浮かんだのイメージは……鳥肌が物凄いんですけど。
やっぱりそれはそれでなんか物凄い怖いので止めて欲しい。
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