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移した視線の先に雑誌と同じバッグが転がって居るのを見つけた私は慌てて近づきバッグを手にする
『嘘、本当に…これ』
手にしたバッグをマジマジ見詰め雑誌にもう一度視線を移すとバッグがあった場所は空白になっていた。
「信じたか?」
『凄い、他にはね…』
自慢気な様子の相手の言葉に首を縦に数回頷き、勢いよく距離を詰め雑誌を右手で捲る。
「待て、こっから先は契約。」
『契約ってまさか、命とか命とか命』
夢中になっていた私を相手の言葉が止めた。
恐る恐る顔をあげ思い付く一つの単語を繰り返す。
「いや、俺達が取り扱うのは命だけじゃない。契約に使うのは縁だ」
私の言葉に首を横に振った相手にほっとしながら次ぐ言葉の意図が分からず首を傾けた。
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