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「―――ちょっ!?」
突如現れた第三者に大袈裟とも思える反応を示した絢香は、蒼志の腕をを掴み、強引に引っ張る
「ちょっ、ちょっ……なに!?」
絢香の突然の行動に着いていけていない蒼志は抗議の声を上げる
「すみません。でも、さっきの質問の答えが欲しいなら、取りあえず今は私には従ってください。」
静かに、それでも力強い絢香の声に蒼志は反論できなくなる
絢香と蒼志が給水塔の裏に入り込むのと同時に、複数の男の声が屋上に響いた
「よし。やっぱ誰も居ねぇや」
「けど、なんでこんな所なんだよ?」
「しゃねぇべ。こういう所じゃねぇと……なぁ?」
「……あぁ…そうだなぁ」
壁から身を乗り出して絢香は入って来た2人を凝視する絢香
「どうやら此方には気付いてないみたいです。………けどあの人たちこんな時間にこんな所でなにしてるんでしょう?」
蒼志は、真剣に悩む絢香に「俺たちも人の事言えないだろ」と言いたくなる衝動を何とか堪える
「井坂と榊だろ?多分サボリ。あいつら、この学園じゃあ結構名の知れたワルだし」
蒼志は一目も見る事なく告げる
彩華学園は基本的に真面目な学園である。不真面目な生徒は居ても、不良と呼ばれるグループは少ない(と言うか奴らぐらい)
「そうなんですか……」
「…………」
「…………」
「……………………」
「……………………」
長い沈黙が下りる。
チラリと盗み見た絢香は、真剣に、そして思い悩んだような表情で二人を見ている。
「………あのさ、そろそろ…」
「あ、もう一人来たみたいですよ?」
「…え?」
話につられつい榊たちの方を覗き見てしまう蒼志
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