第3章 覚醒の[蒼]

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(―――危ないっ!!) 意識が戻ると同時に叫んでいた。 (………あれ…?) しかし、そこは彩華学園の屋上ではなかった。 (……ここ、どこだ?) 首を回し周りを見渡す。 (…………) 一言で言えば真っ白な空間。 地面はあるが、遠くを見ても壁は無く、天井らしき物もない。そのくせ頭上には空も無く、まさに真っ白な空間。 (……ユメ?) そうとしか思えなかった。 自分は確かにここに居るが、自分の存在がひどく希薄に感じる。そこに居るのに、どこにもいない様に感じる。 「……っく………ひっく……ごめ…なさ……。」 どこからか声が聞こえる。 さっき見回した時には四方八方には確かに何もなかったのに、今は後ろに女の子の姿があった。 真っ白なドレスを着た、真っ白い髪をした女の子だ。 「……ひっく…ごめん…なさい……っく…ごめんなさい…」 白い少女は泣いている。泣きながら誰かに謝っている。 (お前も泣いてるのか…。) 「……ごめんなさい……っく……ごめんなさい……ひっく……」 (…泣くなよ。笑えって。) 少女の前にしゃがみ込みできるだけ優しく話し掛ける。 「…ひっく……っす…ごめんなさい……ひっく……ごめんなさい……」 それでめ少女は泣き止まない。 まるで声が聞こえないとでも言うように。 (……おい。聞こえないのか?泣くなって) それでも少女は泣くのをやめない。 (……泣かないでくれよ…) 困り果ててそっと撫でてやると、少女が頭をあげる。 「…ごめん…なさい…」
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