第3章 覚醒の[蒼]

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顔をあげたからちゃんと見えていると思ったが、少女は視線をうろうろさせて、また下を向いてしまう。 「…ごめんなさい…私のせいで…ひっく……」 気配で誰かを感じたであろう少女は、独り言の様だった言葉から、確かに誰かに向けられた言葉に変える 「……ごめんなさい…私の…せいで…ごめんなさい…ごめんなさい…」 (…泣くなって) 「……ごめんなさい…」 (…泣くなよ、泣くなって。) 「……私のせいで…みんな……世界も…」 先程とは違う言葉に思わず聞き返す (……なんだって?) 「…世界は……私のせいで……」 そしてまた少女は泣き始める。 (…泣くなよ。………頼むから泣かないでくれ…) それでも少女の鳴咽は止まらない。 自分が何かに引っ張られる様に急速に目の前の少女が小さくなっていく。 (……待てっ!!……) 抗う事もできず、どんどん少女の姿が小さくなっていく (…なんだかわからないけど、もう泣くな!!笑えよ!!) 小さくなっていく少女に声をかけつづける。 (泣くな!そしたらまた来てやるから!その時は話をしよう!……約束だ!…だから――――!!) もう表情も判断できない程に小さくなった少女が顔をあげた気がした。
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