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隣には誰もいないのに、車窓に投影するのは君の笑顔ばかり。あたしって、本当はとても器用だったんだ。
景色は変わりゆくね。
出来れば、今年も寄り添いながら迎えたかった。来年もあたしは、きっと同じことを考えるだろう。
思い出の駅が近づいて、視界がじんわりと霞み始める。
マフラーに鼻先を埋めれば、溢れた水は隠せるみたいだった。
あの日連絡を受けて、君の元へ向かう時と全く同じ。声だけ殺して、あたしは泣いた。
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