序章

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真っ赤な・・・いや、赤というより紅と言った方がいいだろう。 星が無い空に不気味に光る紅い月・・・俺はゴクリと息を呑んだ。 ガチャガチャ。 次郎が鎖を外して門を開け始めた。 「おい、本当に行くのか?」 信一がずれてるメガネを軽く上げ、門をガラガラと嫌な音をさせながら開けている次郎に問い掛けた。 「何言ってんの?信一、行くに決まってんじゃん。」 そう言うと、怜子が信一の腕を掴み、開いた門を通り、学校の方へと歩き始めた。
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