宦官の専横…そして黄巾の乱平定

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…洛陽・帝の宮殿 「帝に拝謁でき真に恐悦至極に存じます」 「張鈞か、こたびは如何した?」 「はっ、こたびは是非とも帝にご思案頂きたい事がありまして参上致しました」 「一体何だ?」 「はっ、先に黄巾賊が反乱を起こしましたのも宦官による腐敗しきった政治によるものにございます」 「それが何だと言うのだ?」 「はい、我が主・廬植も冀州討伐の際、並々ならぬ働きをしたにも関わらず宦官の賄賂強要を拒否したため罷免されております」 「そのようなことがあったか…」 「しかるべきは諸悪の根源である十常侍を早々に始末するが良策かと存じます」 「何!十常侍を!!」 「はっ!十常侍を始末し功ある者にそれ相応の施しをすればおのずと国は治まるものと存じまする」 「そうか…だが今すぐは決められぬ…時間をくれ」 「どうか賢明なご決断を。それでは失礼致します」 (これで帝が目をお覚ましになってくだされば良いのだが…) ツカツカツカ… 誰かが張鈞の下へ近寄る 「何者じゃ!」 そこに現れたのは十常侍であった 「フッフッフッ、張鈞よ帝に無駄な入れ知恵するでないぞ。覚悟はよいな?」 隠し持っていた小刀で張鈞に切り掛かる十常侍たち 「ぐは…十常侍めぇ…」 乱れた政治を正そうと帝に進言した張鈞だったが十常侍らに暗殺されてしまったのである!しかし張鈞だけに限らず宦官を誅しようとする者は皆十常侍に殺されていたのであった…
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