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どうすればわからない劉備は結局、賄賂を督郵に渡せないでいた。次第に苛立ちを募らせてきた督郵は安喜県の役人を脅迫して劉備にありもしない罪を着せ朝廷に訴えようと無理矢理書状を書かせたのである!それを聞いた劉備を慕う安喜県の領民は督郵に許しを請おうと督郵が宿泊する館に来ていた
ドンドンドンドン!
「督郵様~!お開け下さいませ~!」
するとちょうどそこに張飛がやってきた
「おぃ!どうした!?」
「張飛様!大変です!督郵様がありもしない罪を劉備様に着せようとしてるんです!」
「何だと!それは本当か~!!」
激怒した張飛は督郵の館に押し入った
「オラオラオラァ~!何処だ督郵~!」
その時、督郵は酒を飲んでいた
「督郵様!曲者が侵入しております!」
「何!?」
そして督郵の館の入口が破られた
ドーン!
「よぉ!督郵さんよ!テメェがしたことぜってぇ許さねぇぞ!」
「き、貴様はこの間わしに刃向かってきた劉備の部下だな!こんなことをしてただで済むと思っておるのか~!」
「知ったことか!俺はテメェみたいな腐った輩は懲らしめてやらねぇと気がすまねぇ!」そういうと張飛は督郵を館から引きずり出し木に縛り付けた
「ヒィ~!な、何をするつもりだ!止めてくれ~!」
命乞いをする督郵に容赦なく鞭でめった打ちにする張飛
ビシッビシッビシッ!
「ヒェ~!だ、誰かぁ~!」
そこに劉備と関羽が騒ぎを聞き駆け付けてきた
「翼徳!止めるのだ!」
必死に止めに入る関羽
「一体何があったのだ!?翼徳!」
「この権力をたてに世を乱す輩を懲らしめているんですぜ!」
「劉備様!督郵様はありもしない罪を劉備様に着せようとしていたんです!」
すると領民が書状を書いた役人を連れてきた
「劉備様!こやつが督郵様に脅され書状を書いた役人です!」
「何故このようなことを…」
「劉備様が素直に賄賂を贈らないからこのようなことになるのです…今までの県尉様も賄賂を贈って出世していったのです」
「そのような民を苦しめる真似など私にはできん!」
「劉備様は確かに領民にも慕われる立派な県尉ですがそれだけでは出世はできませぬ」
役人の思わぬ言葉に驚愕する劉備だった…
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