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十常侍を皆殺しにせんと袁紹率いる何進の軍勢が十常侍らの館に攻め入り騫碩をはじめ多数の十常侍を討ち取ったが張譲らわずかの他の宦官はに逃げ延び何進の妹である何太后の下へ向かった
…何太后の宮殿
「何太后様!」
「どうしたのです!張譲!騒々しい」
「実は何太后様の兄上様が軍勢を率いて我らの下へ攻めてきたのです!」
「何ですって!」
「どうか何太后様のお力でお助け下さいませ」
「承知しました。兄上の下へ参りましょう」
…十常侍の館
「皆殺しだぁ~!宦官は生かすな~!」
「ひぃ~!」
ザンッ!ズバッ!
タッタッタッ
「兄上!」
「ん?何太后か!見ろ!国家を乱す逆臣どもは見ての通り討ち取ったぞ!だが張譲の姿が見当たらんのだ…」
「兄上!どうか張譲らの命は許してあげて下さいませぬか?」
「何故だ!こいつらはわしの命を狙って協皇子を擁立しようとしているのだぞ!」
「私たちがこうしていられるのも十常侍が帝に推挙してくれたおかげ…どうかこたびは私に免じて許してあげて下さい」
「それもそうだな…よし!皆のもの止めよ~!退くぞ~!」
「将軍!そのような中途半端なことでは!」
「十常侍を討つなら今しかないかと!」
「良いのだ!首謀者は討ち取った故問題なかろう!」
「そのようなことでは後々後悔なさりますぞ!」
「しつこいぞ!袁紹!退却だ~!」
(何進…なんと優柔不断な男だ)
曹操の懸念は後々、形になって表れるのである…
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