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…劉備宅にて
「母上!客人を連れて参りました」
「おやおや玄徳に客人とは珍しいですね…さぁどうぞお入りくださいませ」
「では失礼致しまする」
「ところで玄徳よ、こちらの方々は?」
「はい、先程この楼桑村にも黄巾賊が襲撃してきており我が非力さを嘆いていたところ酒屋で黄巾賊を討ち果たしたいとこの関羽殿と張飛殿が申しておりまして連れて参りました」
「そうでしたか…」
「劉備殿!黄巾賊の横行断じて許しがたいと思っておりますが我ら二人何も出来ず劉備殿同様に嘆いておりました…」
「玄徳さ~ん!今日もお話聞きに来たよ~」
「玄徳さん、今日も講座を受けに参りました」
「おや?こちらの子供に若者らは?」
「恥ずかしながらこれまで学び得た知識を村の人々に教えていたらこのように毎日のように足を運ぶようになったようで…」
「学んだとは?一体どなたに?」
「廬植将軍にございますが?」
「廬植将軍!?やはり…劉備殿!貴殿やはりあの劉備殿にございますか!?」
「どうしたんだ兄貴?そんなに驚いて?」
「張飛!この劉備殿は田舎に置いておくには惜しい才をお持ちのお方ぞ!」
「そりゃあ廬植将軍のもとで学んだんだからな」
「大袈裟ですよ関羽殿、某など田舎のただの浅学な若者に過ぎませぬ」
「玄徳、そなたを慕っている人がいることに誇りを持ちなさい」
「母上…」
「劉備殿!我らで共に黄巾賊を討ち果たしましょうぞ!」
「うむ…それは…」
「玄徳さん!玄徳さんが行くなら俺達も玄徳さんと一緒に戦います!」
(人々を引き付ける魅力…これが劉備殿の力なのか)
「どうやらこれを渡す日が来たようです…」
「母上?」
席を立った劉備の母は奥の部屋から剣らしきものを持ってきた
「母上これは?」
「これば代々劉家に伝わる秘伝の宝剣・黄龍剣です。玄徳、そなたは中山靖王劉勝の後胤考景皇帝の末裔だということを忘れたのですか!?」
「皇帝の末裔ですと!?劉備殿やはりあなたは我が主として仰ぐにもったいないお方!」
「スゲェなこりゃあ~」
「分かりました…皆がそこまで言ってくれるのなら皇帝の末裔の栄誉に恥じぬよう働きます!」
こうして驚愕の劉備の家系もわかり関羽、張飛と共に起つことになったのである…
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